タトゥーの「筋彫り（ラインワーク）」は、デザインの土台となる最も重要な工程のひとつです。美しいラインは、作品全体の完成度を左右すると言っても過言ではありません。初心者のうちは線がブレたり深さが安定しなかったりと、失敗しやすいポイントでもあります。この記事では、タトゥー筋彫りの基本と上達のためのコツを7つご紹介します。
1. 針の深さを一定に保つ
肌に対して約1〜2mmの深さをキープするのが理想です。浅すぎると色飛びしやすく、深すぎるとダメージや滲みの原因になります。常に視線とマシンの角度を一定に保ち、ブレない手の動きが重要です。
2. ストレッチ（皮膚の張り）を意識する
しっかり皮膚を引っ張って張らせることで、針の入りが安定します。片手で皮膚を引き、もう一方で彫ることを意識しましょう。皮膚がたるんでいると、線が波打ったり途切れたりしやすくなります。
3. マシンのスピードと手の動きを連動させる
マシンのストロークスピードに対して、手の動きが速すぎると色が薄くなり、遅すぎるとインクが滲みやすくなります。一定のテンポでゆっくり滑らかに彫ることを意識しましょう。
4. 呼吸を止めず、リズムをつくる
緊張すると手が固まりやすいため、呼吸を止めずにリズムをとりながら彫ると安定しやすくなります。プロの彫り師は呼吸と動きを連動させて施術を行っています。
5. トレース練習で手ブレを克服
人工スキンや紙にトレース練習（転写デザインのなぞり）を繰り返すことで、自然にブレない動きが身につきます。特に長い直線・曲線の練習は効果的です。
6. インクの濃さ・粘度を確認する
インクが薄すぎたり粘度が強すぎたりすると、針の入りや発色に影響します。ラインワーク用のしっかり濃いインクを使用し、マシンとの相性を確認しておくとよいでしょう。
7. 十分な照明と視界の確保
筋彫りは細かい作業なので、照明不足や陰影のある環境ではミスが起こりやすくなります。明るく、視界が確保できる環境で施術しましょう。
まとめ
タトゥーの筋彫りは、「安定した深さ」「正確な動き」「張った皮膚」という基本を守りつつ、日々の練習と経験によって上達します。焦らず、確実にステップアップすることで、美しいラインが引けるプロフェッショナルな技術が身につきます。失敗から学び、試行錯誤を重ねて、自分だけのスタイルを磨いていきましょう。
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